新型コロナウイルスの影響でトイレットペーパーが不足するというデマ情報がSNSなどを通じて拡散され、佐賀県内のスーパーや大型店でも28日、トイレットペーパーを買いだめする人が相次いだ。午前中で品切れになった店も。製紙会社や小売店側は「在庫は十分にある。デマに惑わされず、落ち着いて行動してほしい」と呼び掛けている。

 佐賀市のイオン佐賀大和店では朝からトイレットペーパーを買い求める客が相次ぎ、「一人2点まで」と制限をかけたものの正午までに売り切れた。最後の一つを手にした佐賀市の40代女性は「熊本にいる母から『ないから送って』と頼まれ買いに来たらこんな状態で」と驚く。3店舗目という60代女性は「車の運転中にデマが流れているとラジオで知った。店を回っても商品がない」と困惑する。

 佐賀市のゆめタウン佐賀では「トイレットペーパーなどの紙類に加え、オムツ類も動き出した」と担当者。「熊本では2週間前から売れ出し、今では九州全体で品薄、本州へも広がりそうだ」と懸念する。

 27日深夜、佐賀市内のディスカウントストアに来ていた主婦(62)は完売した陳列棚を見つめ、「トイレットペーパーの生産工場が中国だから手に入らなくなる」と娘から聞いたといい、「デマと分かっていても、マスクのように手に入らなくなったら困る」と肩を落とした。

 日本家庭紙工業会の担当者は「デマで九州、首都圏の一部で買い占めが起きている」と現状に触れ、「原材料はマスクと全く異なり、中国にも依存していない。需要を満たす十分な供給量・在庫を確保している。安心して」と話している。

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