国土交通省に対し、一歩も引かない厳しいシグナルを発した。山口祥義知事は27日の代表質問で、九州新幹線長崎ルート新鳥栖―武雄温泉間の整備方式を巡り、国が県に求めている「幅広い協議」に関する認識の違い、特に「時間軸」の溝の深さを明確に示した。

 与党方針のフル規格を含めた五つの整備方式について「フラットに並べて」議論したい国交省。一方、県は「国は21年度予算計上も視野に短期間で協議を進めようとしている」との懸念を抱く。フル規格はあくまで「将来的な可能性は閉ざさない」というスタンスで全く急いでいない。

 前日夜遅くまで答弁内容を調整していた執行部と知事。「フル規格は数年で議論するような簡単な問題ではない」「過去に合意した3方式のいずれかを先行して走らせながら、フル規格は時間をかけて議論していくのも一つの考え」という国、与党への痛烈なメッセージにつながった。

 答弁の締めくくりに「強い気持ちを持って丁寧に対応してまいりたい」と決意をにじませた知事。終了後、記者団に「鉄道局への誠意を尽くすためにも、できる限り真意を発した方がいいと思った」と語った。2月定例会後に県は「幅広い協議」の進め方に関する確認文書案を提示する。知事の考えに対する県議会の議論の深まりを期待したい。

このエントリーをはてなブックマークに追加