親元で暮らせない子どもたちの現状や支援策を語る講演会=佐賀市の県教育会館

 親元で暮らせない子どもに関する講演会が21日、佐賀市高木瀬町の県教育会館で開かれた。子どもたちが置かれた現状や「2分の1成人式」を題材に学校でできる支援などを語り、教職員など約90人が聞き入った。

 一部の小学校で行われている「2分の1成人式」が話題に上がった。基山町の児童養護施設「洗心寮」で退所後の支援や里親制度の普及に携わる古川三十里さんは「親への感謝の手紙から、夢を語ることに変化している」と、家族の多様性に理解が進む学校現場を評価。一方で会場の教職員からは同行事について「子に感謝されたがる保護者が多く、なかなかやめられない。虐待を受けている子がいればどんな気持ちだろう」との指摘もあった。

 唐津市の児童養護施設「慈光園」を巣立った緒方勇希さん(35)=東京都=は、当事者の立場から「同情が一番嫌だった」と振り返り、「よく注意してくれた先生を覚えている。声を掛けてくれるのは愛情だと感じていた」と話した。県中央児童相談所の児童福祉司の坂本健さんは「適切な援助を受けながら、その人らしく生活していくことが自立」と訴えた。

 子どもの退所後支援をするNPO、困窮家庭などに食材を届ける活動をしている団体のメンバーも登壇した。参加した小学校教諭の前山久美子さん(60)は「どの子も幸せでいてほしいから、教師からの言動で傷つくようなことがないよう見守りたい」と話していた。

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