「ヒーローズ・オブ・ホープ」で世界の35人に選ばれた木原慶吾さん=佐賀市駅前中央のサウンドスピリッツ

 佐賀市のミュージシャン木原慶吾さん(68)がアメリカ対がん協会から、がんサバイバーやケアギバー(支援者)の代表「ヒーローズ・オブ・ホープ」に認定された。世界13の国と地域から35人が認定され、日本人は3人が選ばれた。佐賀からの選出は初めて。

 がん患者支援やがん啓発のチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ(RFL)」に参加する国から選ばれる。イベントは国内約40カ所で開かれ、木原さんは2015年から佐賀で開くRFLの実行委員長を務めている。

 自身も12年に肺腺がんの告知を受け、歌を歌えなくなる可能性に落胆したという。術後のリハビリで復帰し、今は「がんの経験も自分の個性」と捉えて、自作曲「幸せへのメッセージ」では、がん検診の重要性を訴えている。

 RFLは、夜に「明日も目が覚めるのだろうか」と不安を覚えるがん患者の思いに寄り添い、夜を徹して歩き続ける。集まった浄財は日本対がん協会を通じて新薬の開発などに役立てる。

 佐賀では例年、正午から翌日の午前10時まで、約2000人が参加し、佐賀市天神のどんどんどんの森の周囲を歩く。応援メッセージが刻まれた約1000個の電飾が輝く中、病気の不安や失った家族への思いを語りだす参加者もいるという。

 木原さんは「ここだから吐き出せる思いもある。患者にも残された人にも、つながりを実感してもらえる場」として、「苦しみ悩んでいるのは一人じゃないと伝えたい」と力を込める。

このエントリーをはてなブックマークに追加