食品などの企画開発や販売を手掛けるホンザン(佐賀市、本山智子代表)は、東鶴酒造(多久市)の酒かすを使った赤酢「赤鶴久(あけづく)」を開発しました。日本酒を搾る際に出る酒かすが原料で、子どもでも佐賀の酒文化の一端を楽しめます。主に江戸前ずしなどに使われる赤酢の独特な酸味を抑え、後味に米本来のうま味を感じられる一本に仕上げました。
 「佐賀の素材を最後まで使い切る」を目標に商品企画を練っていた本山代表は、佐賀米を使う酒造りに着目。酒かすを発酵させる赤酢を商品化しようと、東鶴酒造の野中保斉(やすなり)代表に協力を依頼しました。
 野中代表は使い道を探して約2年間保管していたという酒かすを提供。醸造は佐賀市のサガ・ビネガーが請け負い、菌の力だけで発酵させる伝統的な「静置発酵法」で、約8カ月かけて醸造しました。
 出来上がった赤酢を成分分析すると、健康や美容に効果的とされるアミノ酸が他社製品と比べ4倍の値を示しました。野中代表は「濃いうま味があり、酒かすからこんな味ができるのかと驚いた」と話します。飲用のビネガーウォーターや日本酒カクテルとしての楽しみ方を提案します。

完成した赤酢「赤鶴久」を披露する東鶴酒造の野中保斉代表とホンザンの本山智子代表=多久市の東鶴酒造

 「赤鶴久」という名前は、昨年8月末の豪雨で甚大な被害を受けた東鶴酒造の復興を願い「鶴が夜明けを迎え、幾久しく飛び行くさま」を表現しました。本山代表は「『佐酢賀シリーズ』として佐賀の蔵元ごとに商品化したい」と目標を語ります。野中代表は「業界は日本酒の裾野を広げる新しい取り組みを考える時。赤酢は新しい切り口になる」と期待を寄せました。
 300ミリリットル1500円。サガ・ビネガーと東鶴酒造で販売しています。

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