「おれおれ詐欺」などの特殊詐欺の昨年の被害額は前年より81億4千万円少ない301億5千万円で、5年連続で減少したことが20日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。現金を受け取る手口が大幅に減った一方、警察官などを装ってキャッシュカードを盗み取る「詐欺盗」の被害が前年比2・8倍、33億2千万円増の52億1千万円に急増。警察庁は「依然深刻な情勢」として警戒を呼び掛けている。

 佐賀県内の昨年1年間の被害は、前年より7563万円多い1億1486万円。県警生活安全企画課によると、昨年は架空請求による1千万円~2500万円の高額被害が計4件発生し、全体の被害額を押し上げた。

 特殊詐欺グループが事前に資産状況や現金の保管場所、家族構成を聞き出すなどの「予兆電話(アポ電)」は昨年4~12月に9万1798件あり、全都道府県で確認された。アポ電後に強盗被害に遭った事件は11件(死者1人)あり、特殊詐欺以外の重大事件に発展するケースも目立つ。

 全国の警察は特殊詐欺グループの国内拠点43カ所を捜索するなどして過去最高の6773件、2911人を摘発。警察が「主犯」と認定した58人のうち44・8%の26人が暴力団構成員や準構成員らだった。

 拠点43カ所のうち約半数の21カ所が賃貸マンションで、前年1カ所だった「車両内」が8カ所に増加。他にタイやフィリピンから詐欺電話をかけるグループも現れるなど手口が多様化している。

 特殊詐欺の認知件数は1万6836件(前年比1008件減)で31都道府県で減少。佐賀は50件で前年より27件増加した。65歳以上の高齢者が認知件数に占める「高齢者率」は4・2ポイント増の83・4%だった。

 類型別で被害額が大きく減ったのは、子や孫を装うおれおれ詐欺111億6千万円(前年比77億3千万円減)、有料サイト利用料金名目などの「架空請求詐欺」97億6千万円(同40億8千万円減)など。【共同】

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