川柳を親しむ真島一家。左から美智子さん、芽さん、凉さん、久美子さん=吉野ヶ里町大曲

入選句についての感想を話し、笑い合う「わかば川柳会」の参加者たち=吉野ヶ里町大曲

 吉野ヶ里町に約50年続く川柳の句会「わかば川柳会」がある。句会は、同町の真島美智子さん(73)が開いており、娘や孫も句を作る川柳一家だ。孫の2人は中学生で、全国の大会で実績を積み重ねており、一家で楽しみながら感性を磨いている。

 一家と川柳の出合いは、美智子さんの夫・故清弘さんの影響だった。美智子さんは結婚と同時に川柳を始め、わかば川柳会もすぐに立ち上げた。「金婚が過ぎたから50年ぐらいになるね。夫が大事にしてきたものを残していかないと」。娘の久美子さんと協力して、句会を運営している。

 普段から久美子さんと清弘さんのやりとりは五・七・五が多かった。「『父さんが見るから巨人負けるんだ』『負けるまで見届けてから風呂入る』。こんな感じだった」と久美子さん。「父は私が入選すると喜んでくれていた。好きな川柳をやり続けることが親孝行になる」。今でも毎週のように全国各地で開かれる大会に参加している。

 孫の東脊振中3年の凉(すず)さんと妹で同1年の芽(めい)さんも小さい頃からから句を作ってきた。久美子さんは「この家では川柳をしないと生きていけないのよ」と笑う。大会は全国で開かれるが、子どもだけを家に残せないため、一緒に参加する。2人は「句を作っていれば、遊びに連れて行ってもらえる感覚だった」と顔を見合わせる。

 こうした大会の参加者は平均年齢が70代。家族だけでなく、参加者からも孫のようにかわいがられながら、2人は腕を上げてきた。ジュニアの部の川柳大会では、芽さんが大分県の大会で小学5年から3年連続最優秀賞。凉さんは昨年、鳥取県の大会で最優秀賞に輝き、現地に句碑が建った。

 凉さんは「若いから見える視点がある。自分を中心にして世界がどう見えるかを考えて切り取っていきたい」、芽さんも「等身大の自分にしか作れない、人の心を動かす句を作りたい」と話す。久美子さんは「入選の有無にとらわれず、ありのままで句を作っていってほしい」と願った。

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