8連覇で9度目の優勝を果たした小城市のメンバー。前列中央は大会名誉会長の山口祥義知事=佐賀市の佐賀新聞社

 第60回記念郡市対抗県内一周駅伝大会(佐賀新聞社・佐賀陸上競技協会主催、ネッツトヨタ佐賀特別協賛)は16日、小城市の8年連続9度目の優勝で3日間の熱戦の幕を閉じた。19の区間新記録が生まれ、優勝タイムが14時間を切る「高速レース」となった今大会を振り返る。

 

 小城市は初めて3日連続日間賞を獲得する完全優勝を果たした。全33区間中、区間賞は15で昨年と変わらないが、今年は9の区間新記録を樹立。総合タイムで昨年の記録を18分3秒上回る危なげないレース運びだった。

 躍進を支えたのはひらまつ病院の選手たち。元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)に3年連続の出場を果たして自信を付け、個々がレベルアップした。エースの梶原有高らが期待通りの働きを見せ、ワークナー・デレセや森井勇磨が区間新を記録するなど新戦力も活躍、総合力の高さを印象づけた。

 2位の佐賀市はスタートダッシュが光った。渡邊太陽(戸上電機製作所)とサイモン・カリウキ(同)の新戦力が1、2区で飛び出し、優秀選手賞を受賞した嘉村大悟(佐賀広域消防局)が区間新を出して初日前半をトップでゴール。長距離区間を担う予定だった大学生を故障などで複数欠いたことが響き、その後は差を広げられたが、常勝・小城市を追う1番手であることを改めて示した。選手層が厚い小城市との差を、つなぎ区間でいかに埋めていくかも奪還への鍵になりそうだ。

 3位には昨年6位の唐津・玄海が入った。2日目後半には、社会人だけでなく中学生や女子選手も奮闘し、小城市と激しい首位争いを演じた。躍進賞を獲得し、大会の歴史を彩る名ランナーの一人だった小西政徳監督の勇退に花を添えた。4位の鳥栖市は、鳥栖工高勢の奮闘が光って最終日日間2位。大学進学後も多くの選手が参加すれば、さらに上を狙えそうだ。

 今大会では、13チーム中9チームが昨年に比べてタイムを短縮した。話題の「厚底シューズ」の効果を指摘する声もあるが、日ごろの努力なしに道具だけで記録が向上するものではない。特に、次代を担う中高生が七つの区間新、タイ記録を出したのは明るい話題だった。

 県内一周駅伝は60回の節目を迎えた。人口バランスや競技環境の違いで戦力差があることは否めない。ただ、勝敗のみならず、多くのランナーがそれぞれの目標を達成しようと研さんを積んできたからこそ、大会が長い歴史を刻むことができた。次の10年、20年に向けて、各チームの地道な選手育成を改めて期待したい。

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