東京商工リサーチ佐賀支店がまとめた佐賀県内の2019年の企業倒産件数(負債額1千万円以上)は前年比3件減の31件で、1971年の集計開始以来、最も少なかった。負債額は同63・6%減の17億7千万円で、過去2番目の低水準だった。1件当たりの平均負債金額は5700万円で、34年ぶりに1億円を下回るなど倒産小口化の流れが顕著となった。

 業種別では小売業とサービス業他が8件ずつで最多となった。製造業7件、建設業5件と続いた。原因別では、販売不振や既往のしわ寄せ(赤字の累積)などの「不況型倒産」が29件を占めた。形態別では、破産が26件、民事再生法1件。法的倒産は前年比3件減の27件、銀行取引停止処分は4件だった。

 業歴でみると、30年以上が15件、10~20年未満が6件、2~10年未満が5件と続いた。市郡別では西松浦郡が6件で最多。規模別では、従業員5人未満の企業が24件、5~10人未満が4件に上り、業歴が長い小規模・零細企業が目立った。

 東京商工リサーチ佐賀支店は「金融機関が中小企業の返済猶予を続け倒産が抑制されている」と分析する。ただ、金融機関では事業性評価や貸倒引当金の積み増しなど独自に選別強化の動きもみられる。さらに、人手不足やコスト上昇が中小企業の資金繰りに与える影響が大きいため、小・零細企業を中心に息切れ倒産が加速する恐れがあり「倒産の潮目が変化しつつある」と指摘する。

 昨年12月単月の倒産件数は前年同月比6件減の1件、負債額は同90・9%減の6千万円だった。

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