卒業制作でコンクリート船を造った乙丸裕太さん=佐賀市の北陵高

 佐賀市の北陵高土木科3年の乙丸(おとまる)裕太さん=鳥栖市=が、卒業制作で珍しいコンクリートの船を造った。完成まで約8カ月を要し、水にも浮かぶ。「沈むかもしれないとどきどきした。思っていたものが出来上がった」と声を弾ませる。

 所属する溶接部の活動を通じ、船に興味を持った乙丸さんは「面白そう」と7月に取り掛かり、インターネットを参考にコンクリート船の設計から始めた。コンクリートは重く、使用量が多いと浮かばないため、薄さと強度を追求し、試行錯誤を繰り返した。

 制作期間の多くを型枠作りに費やし、1月下旬にようやく型枠が完成。その日のうちにコンクリートを流し込み、2月3日に慎重に枠を外した。

 「側面の厚みは目で見られるが、コンクリートが船底にちゃんと流れているかが不安だった」と乙丸さん。底は少し粗くなったが、全長約1メートル、高さ28センチ、幅30センチ、重さ20キロの船が出来上がり、“進水式”でも無事に浮かんだ。

 同科の一般的な卒業制作は、側溝など型で作れるものがほとんどという。制作を見守った同科の増田典光教諭(64)は「船を造るなんて今まで聞いたことがなかった」と笑い、「自分で工夫してよく頑張った」とねぎらった。

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