笹沢左保氏が始めた「九州さが大衆文学賞」を伝える新聞記事などが展示されている企画展=佐賀市富士町の笹沢左保記念館

 佐賀市富士町の「笹沢左保記念館」で8日、企画展「九州さが大衆文学賞と笹沢左保」が始まった。有望な作家を育てようと笹沢氏が自ら提唱して情熱を注いだ地方発の文学賞の軌跡を、パネルや写真などで紹介している。16日まで。

 木枯らし紋次郎シリーズで知られる笹沢氏は、自然豊かな佐賀を気に入り、1988年に佐賀市富士町に転居。以来、13年にわたり佐賀市を拠点に精力的に小説を書いた。その間、新たな才能を育てたいと「九州さが大衆文学賞」を1994年に始め、審査員も務めた。

 2002年に71歳で亡くなったが、賞は笹沢氏の志を継いで作家の北方謙三氏らが継続。2017年まで24回行われ、受賞者から8人がプロの作家になるなど、レベルの高い文学賞として中央からも注目された。

 企画展では、同賞の実行委員会の一員でもあった佐賀新聞社が報じた初回から最終回までの選考経過の特集紙面、笹沢氏らの審査風景の写真、県内在住者を対象にした奨励賞受賞者へのアンケート結果などが展示されている。島ノ江修治館長は「先生は受賞者の書いたものが出版されるよう自ら働き掛けていたという。そんな先生の思いを知ってほしい」と話している。

 入館料は大人300円。12日は休館。9日は午前11時から、元佐賀新聞社文化部長の筒井ガンコ堂氏の司会で、奨励賞受賞者5人による座談会が開かれる。問い合わせは同館、電話0952(23)7141。

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