伊万里市の広報紙を録音して目の不自由な人に届ける活動を33年続けている=伊万里市民センター

ボランティア功労者の厚生労働大臣表彰を受けた「伊万里こだま会」のメンバー=伊万里市役所

 佐賀県伊万里市の広報紙を音声録音し、目の不自由な人に届けている「伊万里こだま会」(金岡恭子代表)が、ボランティア活動の功労者に贈られる厚生労働大臣表彰を受けた。毎月発行の広報紙を60分の音声記録に編集する作業を、地道に33年間続けたことが評価された。

 こだま会は1986年に発足し、現在は5人で活動している。広報紙が発行される毎月初めの3日間、市民センターに集まり、30ページ前後の内容をほぼ全て盛り込んだ60分の音声記録を作っている。

 「広報伊万里2020年2月号です。この冬は暖冬と言われ-」「(消防出初め式の)一斉放水の白い水がアーチを描き、国見連山の緑や青い空と相まって美しい情景です」

 4日、市民センターにある広さ4畳ほどの録音室で、原稿の吹き込み作業が行われた。文字だけでなく写真や統計グラフについても、想像しやすいように表現を工夫して説明している。

 記録はCDやカセットテープに複製し、市内の目の不自由な人の元へ郵送する。これとは別に、録音機を持って地域の話題を取材した「こだまジョッキー」も27年前から年4回制作している。

 以前は多いときで60人ほどにCDやテープを届けていたが、個人情報保護の意識が高まると新規利用者を見つけるのが難しくなり、今は15人に減っている。メンバーは1月末、深浦弘信市長に受賞の報告をした際、目の不自由な人に関する情報収集への協力を求めた。

 金岡代表(78)は「寝たきりなど目が不自由な人以外でも必要とする人に声の広報を届けたい。希望する人は連絡してほしい」と呼び掛ける。音声記録は市ホームページの「広報」のコーナーから聞くことができ、市民図書館にCDとテープを置いている。問い合わせは市社会福祉協議会、電話0955(22)3931。

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