福井県の建設会社「塩浜工業」側からの現金100万円受領問題を巡り、東松浦郡玄海町の脇山伸太郎町長は続投の意思を表明した。「疑念は晴れていない」「町のためには続けてもらうしかない」。注目の進退判断が続投という結末になったことに、町民の間にさまざまな思いが交錯した。

 夕方、スーパーで買い物をしていた60代の女性は「脇が甘かったでは済まされない問題」としながらも続投に理解を示す。「就任から一年半。町を良くしようという姿勢は見えていたので、まだ期待の方が大きい」

 脇山町長の支持者という男性(73)も「(続けるにしても)ペナルティーを受けないといけない」とした上で、「まじめでお金を私物化するような人ではない。(町長を)続けてほしい」と話した。

 一方、自営業の50代男性は、脇山町長が現金に手を付けずに返却したという主張について「信じられない」と批判。非公開の町議会全員協議会で経緯を説明した点に関しても「町民に何の説明もしていない。これでは信用回復は厳しい」と突き放した。

 この日の記者会見で脇山町長が「辞任すべきという声は間接的にも聞かなかった」と述べたことには「声を上げない町民もおかしい」とこぼした。

 玄海町に対し、問題の経緯の説明を求めている「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」代表の石丸初美さん(68)=佐賀市=は「納得できる説明はなく、疑念を残したままの続投でいいのか。原発立地自治体の首長として責任ある行動をとるべき」と語気を強めた。

 唐津市の峰達郎市長は「(玄海)町長の進退については、ご本人が判断されることなのでそれに対するコメントは差し控えたい」とする文書を出した。

 塩浜工業は佐賀新聞社の電話取材に対し、「(担当者は)長期休暇中」として質問には応じなかった。

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