幕末維新期、国内外で活躍する多様な人材を育んだふるさとの風土と文化の奥深さを再認識させられる。佐賀城本丸歴史館の新収蔵品展は、佐賀藩が英学を導入する礎を築いた藩士小出千之助による遣米使節の記録を初公開するのをはじめ、鍋島直正が17歳で藩主になる前の書や、大隈重信が帰佐した際の写真など28点を並べる。

 目玉は、1860(万延元)年、幕府の遣米使節団に参加した小出が帰国後にまとめた「洋行日記(航米実記)」。横浜港から北米大陸、アフリカ大陸最南端を回り、世界一周した。日記には「北亜墨利加(アメリカ)合衆国ノ華盛頓(ワシントン)」などの記述が見られる。

 小出はオランダ語が堪能だったが、世界を巡る中で英語の必要性を痛感する。帰国後、大隈とともに、英学校設立を直正に進言している。これが、長崎での「蕃学(ばんがく)稽古所(後の致遠館)」設立につながった。

 また、少年時代の鍋島直正の書も興味深い。直正は生涯に何度も名前を変えており、「直正」は8歳から13歳頃と、隠居した後に名乗っていた。

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