一枚の板をくりぬいて彫り上げた額縁。左が山桜、右は雑木

福田雄大さん

 額縁工房の「百合山(ゆりさん)」は嬉野市嬉野町吉田にある工房です。オーナーで職人の福田雄大さん(36)は長崎県佐々町出身。大牟田市にある有明高専建築科を卒業後、家具や建具、木造建築設計の仕事に従事。2017年から一枚の板をくりぬいてオーダーメードの額縁を作っています。手作りのぬくもりのある額縁は反響が大きく、東京や京都などのギャラリーで個展を開いています。

 福田さんは「オーダーされる方は額に入れる写真や絵への思い入れが深い。一刀一刀に気持ちを込めて彫っています」と話します。

 材は山桜やヒノキなど。山桜は堅く木目が緻密で、ヒノキは軟らかく木目のおおらかさが特徴だそうです。注文者の要望を聞き、飾る家や部屋の雰囲気を考え、木材、デザイン、サイズを決め、丁寧にコツコツと彫り上げています。仕上がった額はノミの跡がほどよく残り、額に入れる写真や芸術作品を引き立たせます。

 「最近、家族を亡くされた方から遺影を飾るための額の注文があり、一生懸命作りました」と語る福田さん。工房には材料となる木板が並び、心と共に動かすノミの音が響いています。電話は080(9296)7901。(地域リポーター・二宮幸枝=江北町)

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