宮崎県高千穂町の夜神楽の取り組みについての講義があった佐賀県伝承芸能活用推進会議=佐賀市の佐賀新聞社

 県内の伝承芸能の自立可能な仕組みづくりを目指す「佐賀県伝承芸能活用推進会議」が24日、佐賀市の佐賀新聞社で開かれた。関係団体や地域の代表75人が参加し、国の重要無形民俗文化財に指定されている宮崎県の「高千穂町の夜神楽(よかぐら)」の取り組みについて学びながら、後世に残していくための方法について考えを深めた。

 講師は、高千穂町文化財保存調査委員で高千穂の夜神楽伝承協議会委員の田尻隆介さん(71)。県を挙げて神楽伝承に力を入れており、県外に就職した若者が「舞いたい」と戻ってくるという。

 取り組み例として、動画投稿サイト「ユーチューブ」での発信は、約2万件の視聴があった。保育園や教育現場と連携し、子どもの頃から伝統芸能に親しむ機会を設け、学校の文化祭や体育祭での発表につながっている。

 同町の2018年の観光客入込数は140万1400人、観光消費額は60億3191万7千円に上る。田尻さんは「強みである観光に芸能(神楽)を加えたことで人気が高まり、国内外に披露する場が増えた。若者も参加するようになり、後継者づくりにもなった」と語った。このほか、県の助成金や芸能道具の修理先などの紹介があった。

 県によると佐賀県内の2019年度の伝承芸能団体は586団体。このうち存続できているのは464団体で、多くは20~30代の担い手不足が課題になっている。

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