【ワシントン共同】人生の幸福度が最低になるのは先進国では47・2歳―。米ダートマス大のデービッド・ブランチフラワー教授(経済学)が世界132カ国のデータを分析し、全米経済研究所(NBER)を通じて論文を発表した。心身の健康状態などが影響していると推察。さらに2008年に起きた世界的な金融危機リーマン・ショック以降の経済情勢が「中年期の危機」を増幅しているという。

 ブランチフラワー氏は「幸福度はU字の曲線を描くことが分かった」と説明。加齢とともに幸福度が低下するが50歳前後で底打ちし、その後は上がっていくという。発展途上国では幸福度の最低は48・2歳だった。

 ブランチフラワー氏は、絶望や心配、悲しみ、不眠、孤独、疲労などに関する回答を分析。中年層は多くの先進国でうつ状態の比率が他の年齢層よりも高く、米国では45~54歳の人が首や顔などの痛みを訴える割合が大幅に増えるという。

 またリーマン・ショック後に25~54歳の人に「悪いことが起きたようだ」と指摘。米国でこの年齢層の男性で労働参加率の回復が鈍いことや、米英で賃金上昇が緩やかであることを例に挙げた。

 さらに中年層は不幸な状態に陥ったときに社会的、心理的なサポートを得られにくいとし「近年では中年になるというのは大変なことだ」と結論づけている。

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