武雄河川事務所が、六角川水系の新たな河川整備計画の素案を示した学識者懇談会=佐賀市城内の佐賀県自治会館

 国土交通省武雄河川事務所は28日、昨年8月末の豪雨で大規模な浸水被害が発生した六角川水系の河川整備計画の改定に向け、素案を示した。観測史上最大規模になった昨年と1990年の豪雨を90年に1度の洪水として想定し、整備期間は30年間を見込む。牛津川上流から中流に、川の水をあふれさせ農地などにためる「遊水地」を新たに整備する方針も明らかにした。

 佐賀市で開いた専門家から意見を聞く学識者懇談会で、現行計画からの変更点を示した。

 現行の六角川水系の河川整備計画は2012年8月に策定した。従来は1953(昭和28)年の洪水を基準に、六角川と牛津川が合流する河口に位置する住ノ江橋における流量を毎秒1450立方メートルとしていた。

 今回は観測史上最大規模の洪水として、六角川は90年、牛津川は2019年の雨量を想定し、毎秒2080立方メートルに引き上げる。このうち1590立方メートルを河川整備で、490立方メートルを遊水地などの洪水調節施設の整備で対応し、被害の防止・軽減を図る。

 六角川水系の遊水地は、2002年に牛津川中流の牟田辺遊水地(多久市南多久町、容量90万立方メートル)を整備した。昨年12月には、おおむね5年間で集中的に取り組む「河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)」で、牛津川遊水地(小城市小城町、容量200万立方メートル)を事業化した。

 変更後の計画ではこれらとは別に、多久市から小城市を流れる牛津川の上流から中流に、遊水地を設けることを盛り込んだ。場所や規模、箇所数は今後検討する。杵島郡白石町では分水路なども検討する。

 河川整備計画は年度末をめどに改定作業を進めている。2月上旬に原案を公表し、パブリックコメント(意見公募)や関係市町の住民説明会で意見を募る。

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