1カ月ほど前、気になる数字が公表された。日本の出生数だ。86万4千人と初めて90万人を下回ったが、もっと気になったのは数字よりもその進み具合。国立研究所の予想よりも2年早いペースだという。日々の取材で、人口減少を意識する機会が以前より増えたことと重なり、複雑な気持ちになった。

 有田町下南山地区の「南川良子ども七福神」は従来、中学男子だけが参加していた。少子化で小学生の男子も加わったが、今年は必要な12人の半数しかおらず、女子の小中学生も仲間入りした。けんか浮立で知られる大木宿地区の「十八夜」も、高校生から45歳までが担う中心メンバーが減るため、対策を話し合い始めたという。

 有田焼のある組合幹部は、職人不足の対策に外国人労働者も視野に入れる。「別の産業は国の制度ができたし、既に他産地でも雇用例がある」と、実現の可能性を探っている状況だ。

 人口減少が進めば、地域での住民一人一人の存在が大きくなる。より多くの住民の協力がなければ、地域コミュニティーの維持は難しくなるだろう。地域への関心を高めてもらえるような記事を届けていきたい。そんな思いを強くした。(有田支局 古賀真理子) 

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