1990(平成2年)の夕焼け

北内郭の環壕と物見やぐら跡

 1989(平成元)年2月23日、吉野ケ里遺跡の名前が全国に響きました。そのニュース以来、吉野ケ里に人の波が押し寄せました。

 町民である私は、毎日の新聞とニュースが楽しみでした。地元では見学者に対応するために、夏から遺跡ガイドが養成され、私も参加しました。10月には物見やぐらや竪穴住居、高床倉庫が復元公開され、11月には北墳丘墓も公開されました。その頃には、大型バスを使っての見学者も増えていました。とても全部の見学者に対応することはできませんでしたが、それでもガイドの誰もが、休む間もなく一生懸命頑張りました。ともかく、全力だったのを覚えています。

 吉野ケ里遺跡は90(平成2)年には国の史跡に指定され、91年には特別史跡に指定されました。92年から93年の発掘では、現在の北内郭が発見されました。当時、発掘現場は常に公開されていましたから、環壕かんごう、竪穴住居、物見やぐら、巨大な掘立柱建物などの遺構をリアルに見学することができました。

 2月16日まで、佐賀市の県立美術館では、吉野ケ里遺跡史跡指定30周年記念の特別企画展が行われています。吉野ケ里遺跡発掘の歴史は、今そこにあります。(吉野ケ里ガイド 福田幸夫)

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