時代とともに「待ち合わせ場所」から「食事の店」

1981年1月の開店当初の様子。カウンター奥の厨房はまだない(提供)

 唐津市神田の県道沿いにある「コーヒーハウス亜土里絵」は、広い駐車場と木造りの大きな店構えが目を引きます。1981年1月に開業して40年目。当初は同市内の人々がよく使う「待ち合わせ場所」でしたが、車や携帯電話が普及し、県外からも客が訪れる「食事の店」としても人気になりました。
 以前はオーナー吉永恒美さん(65)のミカン山だった場所。「喫茶店をしたい」という妻・和代さん(63)の案と「アトリエのような自分だけの場所でゆっくりできたら」という思いから、店を始めました。

今となっては貴重な店内の電話ボックス。受動喫煙を防止する改正健康増進法が4月に施行されることを受け、近く撤去し、喫煙ボックスを設置する予定とのこと

 開店当初は料理の注文も少なくのんびりしていましたが、10年ほどたつとメニューが増え、団体客も訪れるように。10人ほど入る「ミーティングルーム」を設けたり、カウンターの一角にあったコンロでは足りず厨房(ちゅうぼう)を造ったりと、店は広がり始めました。2006年までに、厨房だけで3回増改築しました。
 はじめの頃、料理は「全然」だった恒美さんですが、客の要望を取り入れるうちに、メニューはスパゲティ11種類、ピラフ5種類、トースト8種類などと増えていきました。
 唐津伊万里道路の唐津千々賀山田インターが12年に開通すると、福岡や佐世保からの客の姿も。最近では、SNSに投稿された料理の写真を頼りに訪れます。若い女性客がサイフォンを物珍しそうにスマホで撮ったりと、ちまたのコーヒー文化にも時代の流れを感じるようになりました。
 ただ、食器棚とオープンリールデッキが印象的なカウンターは当初の装いから変わりません。なじみの客が来れば、駐車場に車が入ると同時にお決まりの一杯の準備を始めます。「お客さんは味に敏感。手を抜かずに、もう一時(いっとき)せんばいかんやろうね」と笑みをこぼします。

現在の店内
もちもちとした麺の食感を楽しめる昔ながらの「ナポリ風スパゲティ」
見た目も華やかなウインナーコーヒー

●  MENU
 コーヒーはランチにも付くブレンド「亜土里絵コーヒー」(400円)をはじめ「ブルーマウンテン」(650円)、「モカ・マタリ」(500円)、「キリマン・ジャロ」(460円)などのストレート、「ウインナーコーヒー」(500円)などのアレンジもあります。
 料理で一番人気は昔ながらの「ナポリ風スパゲティ」(700円)。グラタンやドリアも常連客に根強い人気です。開業時「珍しいのを置かないと」と始めたクレープやパンケーキも数種類ずつあります。

DATA

 

[住]唐津市神田509ー1
[営]10:00‐22:00 
[電]0955(73)5191
[休]火曜

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