東松浦郡玄海町の脇山伸太郎町長が、福井県敦賀市の「塩浜工業」側から現金100万円を受け取っていた問題で、同社が岸本英雄前町長の現職時代から接触していたことが23日、関係者への取材で分かった。九州電力が玄海原発で整備するテロ対策施設工事への参入を求めていた。期限内の完成を目指す九電の事情を踏まえ、自治体トップに口利きを依頼しようとしていた可能性がある。

 複数の関係者によると、塩浜工業は岸本氏の任期3期目となる2014年8月以降、年末年始のあいさつに訪れるようになった。テロ対策施設の工事に参入したいという趣旨の話をしていた。金品を渡そうとしたことはなかったという。

 施設は、航空機の衝突などから原発を守る役割を持つ。設置に期限があり、玄海原発は3号機が2022年8月、4号機が同9月となっている。原子力規制委員会は昨年4月、間に合わない場合は運転停止を求める方針を示している。

 岸本氏は佐賀新聞の取材に応じ、同社の狙いを「期限に間に合わせるために人手が欲しい九電から仕事を得たかったのでは」と推測する。依頼については「九電に地元企業を使ってと言うことはあっても、県外業者のためにお願いをすることはない」と応じなかったと説明した。塩浜工業側が脇山町長に現金を渡した点に関しては、「地元の建設会社出身の私から、そうした背景のない脇山氏に町長が代わったことを好機と捉え、近づいたのではないか」と述べた。

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