九州電力玄海原発を抱える東松浦郡玄海町の脇山伸太郎町長が、原発関連工事の受注を狙っていた福井県敦賀市の「塩浜工業」から現金100万円を受け取った事実が明らかになった。浮かんでくるのは、関西電力を巡る問題と似通った構図だ。

 原発を動かすには政府の判断に加え、安全協定を結ぶ立地自治体の同意が必要となる。その意味では、電力会社は弱い立場にあり、地元の声を無視することはできない。

 関電の問題では、建設会社側が、福井県高浜町の助役を務めた森山栄治氏の関電への影響力に期待して、顧問料などの名目で資金を提供し続けた。自治体トップに現金が渡った今回のケースも、動機が重なって見える。

 脇山氏は、関電問題の中で塩浜工業の名前が報道された直後、関係者を介して返還を申し出ていた。返還のきっかけがなければ、塩浜工業と脇山氏が抜き差しならない関係になっていた可能性は否定できない。

 東京電力福島第1原発事故から間もなく9年。原発関連工事を請け負う建設会社が技術力ではなく、別の事情で選ばれているとすれば、原発に対する国民の理解はますます遠のくばかりだ。【共同】

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