三重津海軍所跡について意見を交わす(右から)脳科学者の茂木健一郎氏とプロダクトデザインエンジニアのダグラス・ウェバー氏(提供)

三重津海軍所跡でVR(仮想現実)のスコープを用い当時の様子を体感する(右から)脳科学者の茂木健一郎氏とプロダクトデザインエンジニアのダグラス・ウェバー氏(提供)

佐野常民記念館で三重津海軍所跡についての映像を見るプロダクトデザインエンジニアのダグラス・ウェバー氏(手前)と脳科学者の茂木健一郎氏(提供)

佐賀城本丸歴史館で、佐賀藩が造った反射炉の模型について説明を受けるプロダクトデザインエンジニアのダグラス・ウェバー氏(右、提供)

 九州にまつわる月刊総合情報誌「九州王国」で昨年11月号から、佐賀市の三重津海軍所跡が連載で特集されている。11月号の導入回に続き、12月号から今月15日発行の2月号まで3回は、脳科学者の茂木健一郎氏と元アップル社のプロダクトデザインエンジニア、ダグラス・ウェバー氏が、三重津海軍所跡について意見を交わした対談が採録されている。同海軍所跡のウェブサイトでも全文を読むことができる。

 連載は、三重津海軍所跡の世界遺産としての価値を探ることがテーマ。昨年8月に同海軍所跡と佐野常民記念館を訪れた両氏が、それぞれの視点から考えた価値を語った対談のほか、各施設で説明を聞き当時の技術者たちに思いをはせる様子も伝えている。ウェバー氏は佐賀城本丸歴史館で、大砲製造に使われた反射炉の模型なども見学した。

 有明海の干満差を用いるドライドック(乾船渠・かんせんきょ)をゼロから造った佐賀藩の技術者たちについて、ウェバー氏は「使う道具まで自分たちで生み出していくようなものづくりのやり方」とし「現代なら世界中どこに行っても仕事ができる」と称賛。茂木氏は同海軍所跡の価値について「この場所にいたエンジニアたちが何を造りたかったのかを想像できる遺跡はとても重要」と指摘している。

 さらに三重津海軍所跡をどう伝えていくかについては、ウェバー氏は「海軍所だけでなく周辺の史跡に関連する歴史を探して、ストーリーをつないでいくと興味が湧く」、茂木氏は「(世界遺産登録に当たり)どのような部分に価値が見出されたのかを分かりやすく伝えていくことが重要」とそれぞれ提言した。

 ウェバー氏は米国出身で九州大へ留学後、帰国してアップル社のプロダクトデザインエンジニアとして中枢で活躍した。現在は福岡・糸島を拠点にコーヒーマシンの開発などを手掛けている。

 対談は佐賀県の情報発信事業の一環で実現した。同海軍所跡のウェブサイトでは、対談を読みアンケートに答えると抽選で佐賀牛や佐賀海苔が当たるキャンペーンも実施中。応募期間は2月14日まで。サイトはhttps://mietsu-sekaiisan.jp/special/

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