明かりに照らされた水槽をのぞき込み、マブナを買い求める人たち=19日朝、鹿島市浜町の酒蔵通り(撮影・米倉義房)

明かりに照らされた水槽をのぞき込み、マブナを買い求める人たち=19日朝、鹿島市浜町の酒蔵通り(撮影・米倉義房)

 300年以上続く伝統の「ふな市」が19日早朝、鹿島市浜町の酒蔵通りで開かれた。鹿島地方では、フナを昆布巻きにした郷土料理「ふなんこぐい」を「二十日正月」に供える。電球の明かりが照らす通りは、フナを買い求める人で夜明け前からにぎわった。

 全国的にも珍しいふな市は、毎年1月19日に開かれる冬の風物詩。フナを売る露店2軒が出店、マブナやコイが泳ぐ箱を並べた。毎年訪れる松尾鶴男さん(80)=武雄市=は「昔ながらの味を楽しめる。鯉こくのように汁物と昆布巻きにする」と話す。フナを売る一軒の露店からは「在来種マブナが少なくなった」との憂いも聞かれた。

 地元の浜町振興会は「ふなんこぐい」や、つきたての餅、あめ湯をふるまった。中村福夫会長は「若い人たちの協力もあって伝統行事を開催できた。これからも続けていきたい」と話した。「二十日正月」に供えるタイが高価で、代わりにフナを供えて商売繁盛や家内安全を祈願したと伝わっている。

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