午前5時58分。バスの中から見える佐賀市富士町の北山・中原地区は、街灯の光だけが点在していた。山並み、集落、田んぼ、そしてバスが走る道路…。のどかな里山の風景を映し出すはずの車窓の先は、暗闇の帳とばりが下りていた。