四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止め仮処分決定を受け、九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の運転差し止めを求めている訴訟当事者たちは「司法の良心を久々にみた」などと歓迎した。一方、訴えられている事業者側は「安全性を理解してもらえるよう真摯(しんし)に対応する」とコメントした。

 「原発なくそう!九州玄海訴訟」の長谷川照原告団長(81)は急きょ佐賀市で会見を開いた。火山灰の想定や活断層の調査が不十分など、「合格」を判断した原子力規制委員会の対応を「誤り」とした決定に、長谷川団長は「きめ細かに科学性を論じている。他の裁判官が覆すのは難しく、非常に価値がある」と評価。「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美代表(68)も「大きな力になる。司法はこの流れを続けて欲しい」と期待した。

 九州電力は「訴訟の当事者ではない」としてコメントを差し控えた。一方、佐賀地裁で係属中の玄海原発に関する訴訟については「主張を十分に尽くし、安全性をご理解いただけるよう引き続き真摯に対応していきたい」とした。

 運転差し止めを求める仮処分は全国の裁判所で判断が分かれており、玄海原発に関しては昨年7、9月に相次いで福岡高裁が即時抗告を棄却した。

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