感性に優れた故笹井宏之さんの短歌を紹介する塘健さん=有田町生涯学習センター

 夭逝(ようせい)の歌人・笹井宏之さん(本名筒井宏之、享年26)の作品に触れる教室が14日、笹井さんの地元、有田町で開かれた。佐賀新聞読者文芸の選者、塘健さんが、筒井さんの優れた感性や短歌に込められた思いを紹介した。

 笹井さんは同読者文芸の年間賞を受賞するなど活躍。11年前に病で亡くなったが、出版社がその名を冠した短歌新人賞を創設するなど今も注目を集める。「25年ほどの選者歴の中でも印象に残る」という塘さんは、16首を取り上げて解説した。

 「命より重たいものばかりの部屋できみはベーコンエッグをちぎる」の作品は、「身の回りのものを大事にしているが、あなたの命はそれより軽いのかという問い掛け」と説明。「なんといふしづかな呼吸なのだらう蛍の群れにおほはれる川」では、「光ったり消えたりする律動が呼吸に似ていると捉えた。自然の動きを呼吸と受け取ることができる人はあまりいない」と感性とセンスの良さを高く評価した。

 有田町公民館が主催するシニア教室の一環として開かれた。

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