ラグビーW杯の南アフリカ戦で決勝トライが決まり、チームメートと喜ぶリーチ主将(右)=19日、英国南部ブライトン(共同)

 ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会で、優勝候補の南アフリカを破った日本代表31人には、日本国籍を取得しているリーチ・マイケル主将(東芝)を含め、約3分の1の外国出身者がいる。故郷とのはざまで日本を選び、特別な思いで戦っている。 

 ラグビーで日本の代表資格を得るには(1)選手が日本生まれ(2)両親、祖父母の1人が日本生まれ(3)選手が日本に36カ月継続して居住-のいずれかを満たせばいい。世界の強豪も強化策として外国出身者を加入させている。

 ニュージーランド出身のリーチ主将は北海道・札幌山の手高から日本で育ち「この国に恩返ししたい」という思いが増していった。アンドルー・マコーミック氏以来2人目の外国出身主将となることには苦悩したが「昔から外国出身選手が活躍してきた。それが日本のラグビー文化」と思い直したという。

 初戦で決勝トライをアシストしたアマナキ・レレイ・マフィ選手(NTTコミュニケーションズ)は花園大が有数の強豪校と勘違いして来たのが始まりだった。ジョーンズ・ヘッドコーチの誘いを受け、よりよいプレー環境を求めて母国トンガ代表の夢を諦めた。「つらい決断。だからこそベストを尽くして日本のために頑張る」と誓う。

 1分け3敗だった前回の2011年大会では外国出身者が多いことに厳しい視線を向けられた。3大会連続出場でロックのトンプソン・ルーク選手(近鉄)は「生まれた国は関係ない。僕らには日本のプライドがある」と日本語で力を込める。

 五郎丸歩選手(佐賀工高出身、ヤマハ発動機)は20日、短文投稿サイトのツイッターでこうつづった。「注目されている今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを。彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ」

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