任期満了に伴い2月4日告示、9日投開票の三養基郡基山町長選で、現職の松田一也氏(62)=1期、長野=と新人で町議会副議長の久保山義明氏(53)=宮浦=の陣営が12日、事務所開きをした。現職が無投票で再選されるという観測から一転、告示1カ月前に20年ぶりの選挙戦になることが確実になり、両陣営とも準備不足が否めないまま短期決戦に突入した。

 「町民を二つに分ける戦いになることを残念に思う」。松田陣営の事務所開きで、元町教育長の松隈亞旗人あきと後援会長が困惑をにじませた。

 松田氏は昨年12月12日の定例議会会期中、記者会見で正式に出馬表明をした。久保山氏が出馬を模索しているという情報が町内を駆け巡ったのは12月下旬からで、松田氏の陣営幹部は「第1報は12月25日だった。不意打ちのようで衝撃的だった」と振り返る。

 久保山氏が1月5日、正式に立候補を表明すると、松田陣営は有権者に配るリーフレットを急きょ増刷し、事務所開きへの招待者数も大幅に増やした。ただ、事務所自体は大勢の出入りを想定していない手狭な場所のまま。幹部は「突然すぎて変更する時間的な余裕がなかった」と明かす。

 久保山陣営も急ごしらえの対応が続く。政策を掲載したリーフレットは5日間で何とか作り上げ、事務所開きに間に合わせた。事務所は既存のマッサージ店の店舗を転用、衣替えが進まない様子に「間に合うのか」と支援者がやきもきする場面もあったという。

 両陣営の事務所開きは競うように同時刻の正午からあり、松田陣営には福岡資麿、山下雄平両参院議員ら約400人が出席した。松田氏は1期4年の実績を示し「20年後に高齢者の割合が日本トップレベルになることや子育て関連など問題が数多くある。皆さんと一緒に考えたい」と呼び掛けた。久保山陣営には約200人が集まり、女性や若い人の姿が目立った。久保山氏は「(選挙戦まで)あと1カ月と全く時間が足りない。マイナスからのスタートになるが、皆さんの力で風を吹かせて」と訴えた。

このエントリーをはてなブックマークに追加