葛飾北斎「千絵の海 五島鯨突」(1830~32年)

歌川国芳「日本名産尽」(1835~39年)

歌川国芳「大漁鯨のにぎわひ」(1845~51年)

鯨組主中尾家屋敷で開かれているクジラ浮世絵展=唐津市呼子町

 クジラの浮世絵ばかりを集めた企画展が、唐津市呼子町の鯨組主中尾家屋敷で開かれている。実物より大きく描いたものが多く、絵師たちによる「想像上」のクジラの姿が楽しめる。31日まで。

 歌川広重や葛飾北斎といった有名絵師の18点が並ぶ。クジラを島のように大きく描いたものや、尾ひれを魚のように描いたものもある。屋敷の管理団体の代表で、企画に関わった八幡崇経さん(61)は「絵師は本物を見たことがなく、文献や伝聞から想像して書いたのでは」と推測する。

 「日本名産尽(にほんめいさんづくし)」(歌川国芳、1835~39年)は、大勢の人がセミクジラを解体する様子を描写している。黒い巨体に約30人が“上陸”し、大切包丁で皮をはいだり、肉を切り出したりしている。八幡さんは「人目を引くため、大きさを誇張した面もあったのだろう」と話す。

 地域住民でつくる呼子まちかど美術館実行委員会が企画した。八幡さんは「食材として親しまれたクジラの生きた姿を、浮世絵がどう伝えたかを見てもらえれば」と呼び掛けている。

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