近ごろの高校生は派手なシューズを履くなあ。そう思いながらテレビを見ていた。年末の全国高校駅伝。どの選手も足元はピンク色。ただの流行だと思っていたら、そうではなかった。反発力が高い厚底シューズだそうである◆年明けの箱根駅伝でもピンク色が席巻していた。走る速さと関係があるかどうか、分析は競技関係者にお任せするが、確かに新記録ラッシュに沸いた。そこで思い出したのが競泳の高速水着「レーザー・レーサー」である◆2008年、北京五輪を控えた国際大会で高速水着の選手が世界新を連発した。極薄、超軽量、撥水(はっすい)性に優れた素材を使用。日本でも着用をめぐって騒動が続き、平泳ぎの北島康介選手が、あまりの過熱ぶりに「うっとうしい」と不快感を表した◆だが、レーザー・レーサーも五輪後には新型の高速水着に取って代わられ、やがて高速水着は使用が禁止される事態に発展した。魔法のピンクのシューズも、これだけ記録が出ると一定の基準が設けられるかもしれないとよけいな世話を焼いてしまう◆考えてみれば、ウエアやシューズの進歩だけでなく、トラックなど競技場も格段に向上。競技自体のルールも変更されることがある。その都度、選手たちは適応しながら記録を伸ばしてきた。迎える東京五輪。またまたピンクが席巻するのでしょうか。(丸)

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