唐津市大石町で10日、伝統の「十日恵比須大祭」が開かれた。町内外から大勢の参拝客が訪れ、市重要有形民俗文化財の恵比須石像に手を合わせ、商売繁盛や家内安全などを祈願した。
恵比須像は同町の交差点角に位置し、1839(天保10)年に建てられた。この辺りは江戸時代から昭和初期にかけて海産物や農産物の市でにぎわい、商いの町として栄えていた。
恵比須像には酒など多くのお供え物であふれ、参拝者も次々と訪れた。近くには仮設テントが建てられ、ぜんざいの振る舞いや福引きのほか、縁起物の福笹を求める人でにぎわった。
大祭は地元住民でつくる大石町恵比須会が主催。恵比須像の近くで銭湯「恵びす湯」を営む同会会員の島﨑孝さん(75)は「天気にも恵まれ、今年も無事に祭りができて良かったです」と笑顔で話した。