佐賀県内などで育てられた子牛の初競り。肥育農家(手前)が1頭ずつ状態を確認して競り落とした=多久市のJAさが畜産センター

 佐賀県内などで生育した肉用子牛の初競りが8、9の両日、多久市のJAさが畜産センターで開かれた。米国産の農畜産物の関税を削減する日米貿易協定が1日に発効し、市場の動向が注目される中、1頭当たりの平均落札価格(税込み)は72万1500円で、消費税率が8%だった前年同月に比べて4万5千円(5・9%)下がった。

 佐賀、福岡県の繁殖農家が2日間で574頭を出品した。ほぼ全ての売買が成立したが、価格は後継牛を残せる雌、去勢のいずれも前年比で低下した。JAさがによると、昨年夏以降の豪雨、台風による被害や消費税増税の影響で、全国的に需要が落ち込んでいるのが要因という。

 日米貿易協定の発効に伴い、米国産牛肉の関税は従来の38・5%から26・6%になった。最終的には2033年度に9%まで下がり、安価な輸入牛肉との競争が一層、厳しくなる可能性がある。

 国産子牛は飼育頭数の減少により、この10年ほどで価格は2倍以上に上昇、現在も高値で推移している。繁殖と肥育に取り組む鹿島市の農家は「この水準なら利益を出せる」と話す一方、飼料代や人件費も上がっており「作業の効率化やブランド化が一段と求められている」と課題を挙げた。

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