受賞を喜ぶアトリエ「SANC」スタッフの大石哲也さん(右)と嵯峨昌紀さん=佐賀市の同アトリエ

障害の有無に関わらず、誰でも気軽に創作ができる「ゆっつらアートDAY」(提供写真)

 障害者の生涯学習を支える個人や団体に贈られる文部科学大臣表彰に、佐賀市高木瀬町の社会福祉法人「はる」(福島龍三郎理事長)が選ばれた。法人の施設利用者に限らず、広く障害者が手掛けた作品の展覧会やグッズ化に向けたセミナーの開催など、障害者の芸術活動の環境充実に力を入れ、豊かな地域社会づくりにつなげている功績が評価された。

 「はる」は2015年、障害者が気軽に立ち寄り、自由に創作できるスペースとして、同市開成にアトリエ「SANC(サンク)」を開いた。県の支援を受け、障害の有無にかかわらず、誰でも創作ができる「ゆっつらアートDAY」などを通し、障害者の芸術活動の支援や普及に努めている。

 昨年度は幅広く作品に関心を持ってもらう展示方法について大学教授らと検討を重ね、作品をTシャツにして、大型商業施設で展示した。また、作品を使ったオリジナルグッズ制作に必要なコンセプトづくり、ブランディング、著作権の問題などビジネス的な要素を学ぶセミナーも行うなど、障害者の芸術活動の輪をさまざまな形で広げている。

 SANCスタッフの大石哲也さん(51)と嵯峨昌紀さん(26)は「障害のある人や保護者、福祉事業所、専門家など多くの人たちが関わり、共に作品を創り上げていく過程を大切にしている。それぞれの個性を生かしたアートとして、面白いと感じてもらえる理解者を増やしていきたい」と意欲を見せる。

 表彰は17年度に始まり3回目。今回は同法人を含め、全国64の団体と個人が表彰された。

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