唐津焼の大茶碗で新年の一服=茶苑海月

 茶苑海月に一幅の掛け軸があります。「唐津風光美茶美人更美」。唐津はとても風光明媚(めいび)な所だ。一服の抹茶もとてもおいしかった。皆、とても気持ちよくもてなしてくれた~というような意味合いでしょうか。

 これは丙子(ひのえね)初冬、24年前の11月、中国・揚州市から唐津へ視察に訪れた方から贈られたものです。名護屋城跡散策の後、5、6人で来苑されました。着物で正座をするスタッフに目を丸くされ、まねようとしてひっくり返りそうになって大笑いされたり、お茶の作法を熱心に尋ねられたりして、和やかに過ごされました。その後、この掛け軸が届き、こんなに喜んでもらえたんだと本当にうれしく、以来季節ごとに使っています。

 偶然に昨年11月初め、同じ揚州市からお客さまがあり、この掛け軸を掛け、その折のお話をしたらとても喜ばれました。楽しそうな中国語を聞き、24年前を懐かしく思い出しました。楽しい思い出は時がたっても覚えているものですね。

 そして年が明け、あれから二回り目の子年を迎えました。海月のお正月は初釜茶会で始まります。直径30~40センチほどの唐津焼大茶わんを使い、茶筅茶杓(ちゃせんちゃしゃく)も大きく、茶菓子も普段の3倍はある、めでたい鶴のお菓子を用意します。お子さんが一番大きな茶わんでと言い張ったり、一人で持ち上げて頭にかぶりそうになったり、とにかく楽しくて、一日中笑い声の絶えない茶会です。

 今年は12日です。ぜひこの楽しさを体験しにお出掛けください。たっぷりのお抹茶と笑い声で明るい一年になりますように。(名護屋城茶苑海月・矢筒典子)

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