くるまおろしでろくろに向かう大場美央さん(手前)と深川聰さん=有田町の深川製磁

 有田町の深川製磁で7日、仕事始めとなる「くるまおろし」が開かれた。1894(明治27)年の同社創業以来続く新年の恒例行事。ことしは同社初の女性ろくろ師となった大場美央さん(39)もろくろをひいて、気持ちを新たに食器を制作した。

 工場内で神事を開き、深川一太窯主ら同社幹部や職人など20人が、1年間の安全と繁栄を祈った。続いて、しめ縄などを飾ったろくろ場で、同社芸術室の深川聰(そう)さん(63)が作品のつぼ、大場さんが製品のぐいのみを成形した。

 伝統工芸に関心を寄せて学んできた大場さんは4年半前、同社で宮内庁に納める食器作りなどを長年担っていた村島昭文さん(84)に弟子入り。今回の大役に「まだまだ未熟だが、なんとか作ることができた」と安堵(あんど)した。女性のろくろ師はまだ少ないが「伝統工芸に関心のある人が、性別・国籍に関係なく取り組める環境になれば」と話した。

 深川聰さんは大場さんを「楽しんでやっている。知識と才能があるので、後は辛抱して続けてほしい」と期待をかけていた。

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