田中忍さん

藤口悦子さん

 佐賀県の芸術文化の進展に功績のあった個人や団体を表彰する「第47回県芸術文化賞」(県芸術文化協会主催)に、「釉裏紅(ゆうりこう)」の世界を追求する陶芸家、田中忍さん(57)=嬉野市=と、佐賀藩主鍋島家ゆかりの資料を展示する徴古館の学芸員、藤口悦子さん(69)=佐賀市=の2人が選ばれた。功労賞などには13人が決まった。

 嬉野市に「一位窯」を構える田中さんは、中国・元の時代が起源とされる釉裏紅を父の故一晃(いっこう)さんから継承、新たなデザインを取り入れた作品づくりにも挑む。本年度は日本新工芸展で文部科学大臣賞を受賞した。田中さんは「県芸術文化賞は父もいただいた賞で感慨深い。同じ道を歩んできて良かった」と喜びを語った。

 藤口さんは1979年から徴古館を運営する「鍋島報效会」に勤務し、現在は副館長を務めている。半世紀ぶりとなった98年の同館再開に力を尽くした。藤口さんは「(鍋島家15代当主で鍋島報效会理事長の)鍋島直晶(なおまさ)さんとともに取り組んできたことが認められた。佐賀の歴史の魅力を次代へ伝えていきたい」と話す。

 表彰式は25日、三養基郡上峰町の上峰町民センターで開かれる県民文化フォーラムで行われる。

 他の受賞者は次の通り(敬称略)。

 【県芸術文化功労賞】大宅由紀子(華道、佐賀市)北原学(郷土研究、佐賀市)下村康二(洋画、神埼市)先崎民憲(洋画、唐津市)藤間美賀子(日本舞踊、佐賀市)

 【県芸術文化地域功労賞】石丸逸子(手芸、上峰町)江口れい子(詩吟、小城市)谷口章部(俳句、鹿島市)福本静夫(陶芸、武雄市)眞子隆(太鼓、多久市)横曽根妙子(華道、小城市)

 【県芸術文化奨励賞】北島千夏子(洋楽、佐賀市)中村美穂(陶芸、有田町)

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