2年以内に近づく次期衆院選への立候補予想者数は、12月31日までの共同通信社調べで673人に上ることが分かった。うち女性は94人。定数465の議席を争う。安倍政権下の憲法改正に前向きな「改憲勢力」が改憲の国会発議に必要な3分の2議席を維持できるかどうかが焦点だ。現在与党だけでもこの議席を保有。自民党は選挙後の改憲論議進展を狙う。立憲民主党は合流を視野に入れる国民民主党などとの候補者一本化調整が課題。共産党を含めて共闘し、野党の議席増を図る。

 

 衆議院は4年の任期を折り返し、佐賀県内の各政党は解散時期に気をもんでいる。佐賀1、2区とも与野党の現職がぶつかる全国屈指の激戦区。戦いの構図は明確なだけに、どの議員も地域回りに余念がない。

 前回2017年10月の衆院選は1、2区とも自民、野党の現職の争いに1区が政治団体・幸福実現党、2区が共産党の新人が加わる構図だった。1区は公示直前に希望の党の公認を辞退し無所属で出馬した原口一博氏(60)=現・国民民主党=が大差で勝利、2区は希望の大串博志氏(54)=現・立憲民主党=が政党に吹く逆風に左右されず競り勝った。1区の岩田和親氏(46)、2区の古川康氏(61)は比例で復活したが、全国で唯一、小選挙区で自民が全敗した県となった。

 自民は雪辱を期す岩田、古川の両氏がそれぞれの選挙区支部長を務め、出馬が確実視される。選挙後に改善委員会を立ち上げて対策を協議し、地域回りや後援会づくりといった活動状況を県連に報告している。留守茂幸県連会長は「相手を意識するより、自らの支持をどう広げるか。厳しい戦いは覚悟している」と話す。

 県連の懸案が今村雅弘氏(72)の比例単独での出馬の可否だ。党の選定基準に照らせば、年齢制限や名簿登載の回数制限の「原則」にかかる。県連は「多くの国策課題を抱える県にとって経験豊富な今村氏は欠かせない」と党本部への働き掛けを強めている。

 連立与党の公明党は比例を重視し、小選挙区は自民に協力する戦略は変わらない。県本部の中本正一代表は「選挙時だけでなく、日常的に自民と連携し、保守層の支持を集めたい」と強調する。

 旧民主系が再び「県内全勝」を成し遂げるには、国民民主と立憲民主の早期の合流が実現するかが焦点になる。党国対委員長の要職を務める原口氏は「政権交代の大義の下、早期に再結集すべき」とし、県連は党本部に早期合流を求める決議を提出した。大串氏も「合流を進める」との立場で立民に入党。幹事長代理として両党の調整役を務める。19年10月に立民県連を立ち上げたが、党としての活動は控え、国民県連に配慮を見せる。立民提案の合流について議論を始めた社民党県連。徳光清孝幹事長は「積み上げてきた野党共闘の延長で2人を支援したい」と連携を掲げる。

 共産県委員会は原口、大串の両氏を後押しする方針。今田真人委員長は「政党間の話し合いで問題がなければ積極的に応援する。2人が国会で果たしている役割は大きく、宝だ」と評価する。一方、政党間の協議で折り合いがつかない場合、「候補者を立てる余地は残る」と述べる。

 幸福実現は1区に中島徹氏(45)を公認候補で擁立すると発表した。

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