水揚げが少なくなっている有明海の竹崎カキ。カキ小屋では数を限定して提供している=藤津郡太良町内

 藤津郡太良町大浦沖の有明海で養殖しているブランドカキ「竹崎カキ」が不作に見舞われている。夏場の高水温や大雨が一因とみられ、水揚げは例年の2割に届かない見通し。町内のカキ小屋は数量を限って提供したり、長崎県佐世保市や広島など佐賀県外からカキを仕入れたり、対応に苦心している。

 県有明海漁協大浦支所によると、今季は18業者が竹崎カキを養殖した。2017年度は11月ごろから春先にかけてのシーズンに約90トンの水揚げがあったが、昨季は約30トンで3割にとどまった。今季はさらに収量が少なく、約半分になる見通しという。

 県有明水産振興センター(小城市)によると、カキが生息できる水温は約30度で、これを上回ると生息が難しい。今年は夏場の水温が高く、その後は大雨が続いて海水の塩分濃度が低下した。複合的な要因でストレスがかかり、生育不良につながったとみている。カキの餌になるプランクトンを摂取するホヤも多く発生した。

 鹿島市から太良町への国道207号沿いの「カキ焼き海道」にはカキ小屋が並び、年明け1月に来客のピークを迎える。地元ブランドのカキは数を限って提供し、天然のカキや他県産を薦めてやりくりしている。

 道の駅太良内の店舗「漁師の館」は今季、地元産へのこだわりからカキ焼きの営業をせず、食堂で数量限定の蒸し焼きを提供する形にした。別のカキ小屋の従業員は「例年通りに発送の注文があるけれど、数が少ないため断っている」と明かす。養殖業者の一人は「昨年に続く不作。有明海は魚もだんだん捕れなくなって厳しい」と話す。

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