再整備案で廃止が検討されている神野公園のトンボ池=佐賀市神園

 施設が老朽化した神野公園(佐賀市神園)の再整備計画で、市の整備方針の決定が遅れている。財政的な課題や「トンボ池」の廃止に反発する声を受けて具体化していない。市緑化推進課は「時間をかけて取り組みたい。利用者らの意見も集める」と説明している。

 神野公園の前身は佐賀藩主鍋島直正の別邸。公園として1960年に野外音楽堂や小動物園、トンボを観察できる「トンボ池」が設置された。小動物園のおりは設置から60年近く経過し、傷みが進んでいる。

 市は2013年、再整備に向けて、関係者らでつくる「神野公園ありかた検討会」を立ち上げた。17年までに計4回開き、検討会での提言を基に同年に整備案を作成した。案では、トンボ池や小動物園、野外音楽堂を廃止し、子どもの遊び場として芝生公園を配置。18年度に基本計画を策定し、19年度までに整備方針を決めることになっていた。

 しかし、市の内部協議では「財源の捻出が難しい」として、これまでのところ事業費の承認には至っていない。加えて、絶滅危惧種の植物も残るトンボ池を廃止することに研究者からの反発もあり、基本計画が決まるめども立っていない。

 ただ、公園の東側には大型バスの駐車場を確保する予定だったため、18年度に82万円をかけて既に測量は実施している。

 緑化推進課は「老朽化が著しいので、施設の更新はしたい。『トンボ池を残してほしい』という研究者にも丁寧に説明をしていく」と話す。

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