職場での経験などを話す森翔太さん(奥)と熱心に耳を傾ける生徒たち=佐賀市の県立ろう学校

 聴覚障害者の就職について学ぶ進路学習会が13日、佐賀市鍋島町の県立ろう学校で開かれ、卒業生が自身の経験を語った。生徒と教員や保護者ら約30人は、仕事をする上で大変なことや大切なことに耳を傾け、熱心にメモに書き留めた。

 同校を2017年に卒業し、現在は豊田自動織機(愛知県)の工場に勤める森翔太さん(21)が、仕事内容や休日の過ごし方などを紹介した。

 聴覚障害者には全く音が聞き取れない人もいれば、補聴器を使って聞き取れる難聴の人もおり、手話や顔の表情なども読み取って意思疎通を図っている。

 森さんは、仕事で大変な事として、マスクを付けているため表情が読み取れず、機械の音で声が聞き取れないといったコミュニケーションの難しさのほか、作業目標などの新しい情報に遅れないように気を付けることなどを挙げた。マスクを外したり、情報を目視できるようにボードを掲示したりといった会社のサポートもあるが「自分から積極的に見に行く、聞きに行くことが大切」と森さんは強調した。

 また、同世代と過ごす学生時代とは違い、社会人になると、年代がさまざまな人ともコミュニケーションを取らなくてはならないため「学生の時に健常者や年齢が違う人と話す機会を持った方がいい」とアドバイスした。最後に森さんは「何でもチャレンジ。失敗から学んで次に生かすことが大切」と、これから社会に出る後輩にエールを送った。

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