誰(だれ)でも病気にかかることはあります。かかってしまった病気は治療(ちりょう)するしかありません。本人が後悔(こうかい)してもやりなおせませんし、過(す)ぎてしまったことなのでまわりの人がとやかくいっても意味がなく、ましてや病気のことでそのひとを責(せ)めたり差別したりということがあってはいけません。
 それでも、病気を理由にした差別はこれまでもあり、反省したはずの今でもまだあります。
 エイズという病気を知っていますか? HIVというウイルスに感染(かんせん)してひきおこされる病気ですが、間違(まちが)った知識(ちしき)や思(おも)い込(こ)みで今も差別やいじめがあり、患者(かんじゃ)さんは病気ではなく人間に苦しめられています。
 30年くらい前までは、HIVに感染すると治療法がなく、エイズになって死んでしまう病気でしたが、今は薬が発達したので死ぬ病気ではありません。見つけられないくらいまでウイルス量を減(へ)らすことができ、治療していれば他の人にうつることもありません。
 人間はよくわからないものをこわいと感じます。古い情報(じょうほう)や思い込みではなく、皆(みな)さんはいろんなことについて興味(きょうみ)をもち、新しい正確(せいかく)な情報と判断(はんだん)を心がけて人を苦しめない生き方をめざしてください。
 毎年12月1日は世界エイズデーで、赤いリボン(レッドリボン)はエイズ、HIV患者さんを応援(おうえん)するシンボルマークです。
(浄土真宗本願寺派僧侶・日本エイズ学会会員 古川潤哉)

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