引退セレモニーを終え、サッカー人生を振り返るサガン鳥栖の谷口博之選手=鳥栖市民文化会館

2015年の松本戦で貴重な同点ゴールを決め喜ぶ鳥栖DF谷口(左)=長野県の松本平広域公園総合球技場

 今季限りで現役を引退するサッカー・J1サガン鳥栖のMF谷口博之(34)。11日のシーズン終了報告会後、引退会見が開かれ、クラブに対する愛着や来季のチームへの期待などを話した。

 -2017年5月の試合中に左膝に大けがを負った。

 自分が精いっぱいプレーして負ったけが。あの場面に戻って足を引くかと言ったら、それはない。そういう気持ちで毎試合戦っていた。僕の場合、100%の気持ちを出してプレーしないと、J1の舞台で戦っていけない。後悔はない。

 -引退を決めた時期は。

 はっきり決めたのは2カ月くらい前。5月ごろに4度目の手術をした時、これでよくならなかったら引退しようと決めた。来年のことが全く想像できなくなった。この2年間、(チームに)迷惑をかけてしまったという気持ちが強い。最初に引退を伝えたチームメートは高橋義希。本当に助けてもらったから。

 -鳥栖には6年間在籍した。印象に残るプレーがあれば教えてほしい。

 横浜M、川崎、柏でプレーしたが、間違いなくサガン鳥栖のサッカーが自分に合っていた。最後まで諦めないで戦う気持ち、仲間を思うことなど、そういった姿勢はこのクラブで成長させてもらった。印象に残っているのは、15年の松本戦でシュートを決めたこと。鳥栖に来て貢献できたなと思えた唯一の試合。良かったというか、ほっとした気持ちが強かった。

 -今後について。

 サガン鳥栖と関わる仕事をさせてもらえたらいいなと思う。小学校高学年の子どもたちに、自分が経験したことを伝えたい。自分が小学生の時、変わるきっかけをつくってくれた大人がたくさんいたので、そういう人になりたい。

 -来季の鳥栖に期待することは。

 この2シーズンは残留争いをしてしまった。来年は上位を目指し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を狙える強いチームになって。金明輝(キン・ミョンヒ)監督の下でしっかり戦えば、必ずいい結果が出る。

 -今後はゆっくり過ごせる時間も増える。

 僕はせっかちなので、休みたいという気持ちはない。実はまだ新婚旅行にも行っていない。嫁さんに何度も「ハワイに行く行く詐欺だ」と言われている(笑い)。これから予定したい。


たにぐち・ひろゆき 1985年6月27日生まれ。神奈川県出身。2004年にJ2川崎でプロ生活をスタートし、J1横浜M、柏を経て、14年から鳥栖でプレー。08年の北京五輪にU―23日本代表として出場し、09年と12年にはA代表入りを経験した。鳥栖では前線、中盤、最終ラインの各ポジションを高いレベルでこなした。J1通算成績は350試合に出場し、52得点。 

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