今後の豪雨災害の対策などについて説明する大串浩一郎教授=佐賀市本庄町の佐賀大学

 8月末に佐賀県を襲った記録的豪雨に関し、佐賀大学の研究者らで構成する災害調査団の中間報告会が7日、佐賀市で開かれた。杵島郡大町町で大量の油が流出する被害が生じたのを踏まえ、再発防止の在り方や豪雨災害時の流出物の対策について意見交換した。

 調査団長の大串浩一郎佐賀大教授(水工学)は、工場からの油の流出による複合災害になった経緯を説明し、「油だけでなく薬品なども含めて企業がどのように管理しているのかを自治体が事前に把握し、必要に応じて改善を促すべき」と強調した=写真。自然災害と産業事故の両面からアプローチする新たな分野の研究の必要性も示した。

 小松利光九州大名誉教授(水工学)は、2017年の九州北部豪雨で有明海に大量の木やごみが流れ込んだことを振り返りつつ、「有明海は漂流物がとどまりやすく、災害での流出物は海にとって脅威となる」と指摘。河川に流木を捕捉する施設を設ける対策などを説明し、「豪雨時にはプラスチックなども海に流れる恐れがあり、管理が重要になる」と述べた。

 調査団は土木学会水工学委員会で立ち上げ、23人が参加している。中間報告会は調査団とNPO法人有明海再生機構(佐賀市)が共催した。

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