鳥栖-清水 前半、ヘディングで激しく競り合う鳥栖FW豊田(中央)=静岡市のIAIスタジアム日本平

 笑顔なき残留決定だった。サガン鳥栖は引き分け以上で自力でのJ1残留が決められた最終節・清水戦に完敗。16位湘南が後半ロスタイムに失点し、辛くも得失点差でJ2とのプレーオフを回避した。金明輝(キン・ミョンヒ)監督は「今の自分たちの位置を真摯(しんし)に受け止めたい。J1に残留できたから良いではなく、もう一つ、二つ前に進みたい」とよどみなく語った。

 自力での残留に勝利が必要だった清水は、地鳴りのようなホームの声援に後押しされるようにハードワークを続けた。鳥栖の選手が少しでも判断をためらうと2、3人に囲まれてしまい、球際やセカンドボールへの反応でも圧倒された。金監督は「運動量で上回られた。アップダウンの量で後手を踏むことは想定外だった」と悔しそうに振り返った。放ったシュートは3本。完敗だった。

 今季はスペイン出身のルイス・カレーラス新監督の下で船出したが、開幕10試合で計1得点しか挙げられずに1勝1分け8敗。序盤はJ2降格を覚悟せざるを得ないほど苦しんだ。

 最下位に沈むチームを立て直したのは5月上旬に就任した金監督。「尻に火がついた状態でのスタートだった。選手たちが一つになってやってくれたのが唯一の救い。力強く僕をサポートしてくれた」。指揮官は、最終節で敗れはしたものの、残留という結果をつかんだ選手たちに感謝した。

 ただ、2年連続で残留争いに巻き込まれ、勝負のラスト5試合を1勝1分け3敗ともたついた結果に、チームの誰しも満足していない。金監督は「僕自身含めて甘さを消し、来年、もう一度トライしたい」。上位躍進を目指し、来季へ準備を進めていく。

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