日本に来たばかりのころ、就職するのも学校に行くのも、部屋を借りるにも、いるはずのない「日本人の保証人」を求められ大変苦労した―。早稲田佐賀中2年の板垣仁菜(にな)さんは、叔父の親友だというベトナム人青年の話に恥ずかしい気持ちでいっぱいになった◆母国でない国に住むとはどういうことなのだろう。言葉や社会制度の問題もあるが、「大事なことは相手を受け入れる気持ち」と板垣さんは思う。「自分にない環境を想像して、その人の立場を配慮して行動できるか、痛みを感じられるか。それはすべての人権問題に通じる心の解決策」。そう訴える◆県内95校から1万8063点の応募があった今年の全国中学生人権作文コンテスト佐賀県大会。板垣さんは、鳥栖西中1年の渕上結依(ゆい)さんとともに最優秀賞に輝いた(受賞作は4日付の佐賀新聞で紹介)◆一方、渕上さんは心の性に触れ、「LGBTQ」や「Xジェンダー」について学ぶ。男子だから、女子だからということではなく、人は一人一人違い、だれもが理解し合える社会の大切さを説いた◆「ダイバーシティ(多様性)」。これからの時代に共有すべきキーワードだ。障害のある人たちや県内で暮らす外国人など不安なく過ごせる社会をどう実現するか。子どもたちのまなざしに学ぶべきことは多い。10日まで人権週間。(丸)

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