アルコール消毒が効きにくい仕組み

 鼻水やたんなど粘液に含まれるインフルエンザウイルスは、アルコール消毒をしても効きにくいとの研究結果を、京都府立医大の広瀬亮平助教(感染病態学)らのチームが11月30日までに米科学誌の電子版に発表した。

 体内のウイルスは、せきやくしゃみの際に口や鼻を手で押さえたとき、粘液に混じって手に付着することが多い。

 広瀬助教は「手などを介した接触による感染の拡大を防ぐには、アルコール消毒だけでは不十分であり、ウイルスを洗い流す手洗いが重要だ」と話している。

 A型のインフルエンザウイルスを含んだたんと生理食塩水をそれぞれ用意し、試験管内で一般的な消毒用エタノールと混ぜた。

 その結果、食塩水内のウイルスは約30秒以内で消毒できた一方、たんの中のウイルスは2分たっても感染力を維持していた。

 たんや鼻水などの粘液は水と比べ粘度が高いため、消毒液が内部で広がるのに時間がかかり、効果が低下した。アルコール消毒のみの場合は、手や指にもみ込むなどの措置が必要としている。

 チームは「アルコールのみでの消毒法の弱点が判明した。病院や学校、会社や自宅では手洗いの励行を」としている。【共同】

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