タイラギ漁の休漁決定を報道陣に説明した椛島徳義氏(左)と弥永達郎氏=佐賀市の佐賀県有明海漁協本所

 有明海特産の二枚貝タイラギの漁について、福岡・佐賀両県有明海潜水器漁業者協議会は29日、8季連続となる休漁を決めた。両県で行った生息調査で成貝がほんとど見つからなかったため、今シーズンも漁はできないと判断した。

 佐賀県有明水産振興センターが10月上旬と下旬に実施した県内海域の生息調査によると、有明湾奥55地点のうち、漁獲の対象となるタイラギの成貝が確認できたのは1地点だけで、個数は2個だった。漁再開の目安となる1地点100個には遠く及ばなかった。福岡県海域(大牟田市沖)は21日までの調査で60地点中、成貝は一つも確認できなかった。佐賀市で開いた会議では、両県の代表が、生息調査の報告を受けて開いた各県会議の結果を持ち寄り、休漁を確認した。

 協議会の椛島徳義会長(福岡県)は報道陣に「漁は断念するしかない。胸が痛い」と話した。副会長の弥永達郎・佐賀県有明海漁協大浦支所運営委員長は「タイラギはわれわれの生活の糧。それが失われ、絶滅さえ危惧される状況で、怒りさえ感じる」と語った。

 タイラギの復活へ向けて国と有明海沿岸4県は協力して稚貝移植などに取り組むが、弥永氏は「全く結果が出ていない。対策の根本的な見直しが必要」と訴えた。協議会は両県の漁協に対しタイラギ資源増殖のための対策などを求める要望書を提出する。

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