表彰状を受け取った佐賀大学の和久屋寛准教授(左)と、産業応用工学会全国大会2019の芹川聖一実行委員長=福岡県北九州市の九州工業大学戸畑キャンパス

 佐賀大学理工学部の和久屋寛准教授らが関わる「ICTまちづくりデザインプロジェクト」の研究発表が、産業応用工学会全国大会2019で、産業応用工学会賞を受賞した。民泊が注目される中、規模の違う宿泊施設が点在する鹿島市肥前浜宿地区に効率良く宿泊客に滞在してもらう手法の研究が評価された。

 肥前浜宿では近年、観光客が急増している一方、近隣に宿泊施設や飲食店が少ないという課題に着目した。住宅地でも宿泊サービスの提供が年180日までは可能になる「民泊新法」の成立を受け、浜宿では地区内の古民家2棟を改装、宿泊施設として活用している。今回は宿泊客を男女各5人、計10人としてシミュレーションし、部屋割りや食事・風呂の利用時間帯の割り当てを考えた。

 遺伝的アルゴリズムという生物の進化の過程を応用した計算方法を使い、事前に設定した「食事場所と風呂場の時間帯が重複しない」などの条件を満たす「適切な解」候補を得ることができた。

 全国の大きなホテルや旅館がない小さな地方都市は、国内外から観光客が増加するものの、同様の悩みを抱えていることも多い。受賞に関し、和久屋准教授は「評価されてありがたい」と喜び、今後については「食事の準備や受け付け、清掃といった受け入れ側の人手不足の課題もある。そうしたマッチングにも取り組めたら」と話す。

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